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月別アーカイブ: 2025年5月

浚渫(しゅんせつ)工事について

皆さんこんにちは!

 

 

横浜市で港湾建設業を行っている

株式会社斉藤組、更新担当の富山です。

 

 

 

【第4シリーズ】港の入り口を整える!浚渫(しゅんせつ)工事とは

~海の道を守る“縁の下の力持ち”の仕事~

今回ご紹介するのは、港湾建設の中でも特に地味ながら非常に重要な役割を担う**「浚渫(しゅんせつ)工事」**です。


■ 浚渫工事とは?港の「深さ」を守る工事!

 

「浚渫(しゅんせつ)」とは、港の海底にたまった土砂を取り除く工事のこと。

港には、潮の流れや川からの土砂流入、波の力などにより、日々少しずつ泥や砂が堆積していきます。

この状態を放置すると、以下のような問題が発生します:

  • 船が座礁するリスクが高まる

  • 航路の幅が狭くなり航行が困難に

  • 港の使用制限(大型船の出入り不可)

そのため、港の“深さ”と“広さ”を常に保つために行うのが浚渫工事なのです。


■ どんな現場で必要になる?

 

浚渫工事が行われる主な場所には以下のようなものがあります:

  • 大型貨物船やフェリーが出入りする商業港・物流港

  • 小型漁船が多く出入りする漁港

  • 河口や橋脚付近の水深の浅くなりやすい場所

  • 高潮対策としての水路整備

また、災害時には緊急の船舶が入りやすくするために応急的な浚渫工事が行われることもあります。


■ どのように工事を行うの?

 

浚渫にはさまざまな方法があり、用途に応じて使い分けられます。

  • グラブバケット方式:重機のバケットで泥をすくい上げる

  • ポンプ浚渫方式:水と一緒に泥を吸い上げ、パイプで搬出

  • カッター方式:固い海底を砕きながら吸引する高出力方式

これらの方法で回収した土砂は、ダンプ船に積み込み、指定の処分場まで運搬・再利用されます。


■ “24時間体制”の現場も!

 

潮の干満・天候・船のスケジュールなど、限られたタイミングを見て作業するのが浚渫工事の特徴。

そのため、夜間や早朝、24時間体制で作業が行われる現場もあります。

暗い中でも正確に作業を進めるには、

  • 高精度GPSとソナーの活用

  • 施工履歴のリアルタイム記録

  • 重機オペレーターと監視員の連携

など、高度な機械技術とチームワークが欠かせません。


■ 港の安全は、海底から守られている

 

浚渫工事は、一般の人の目にはなかなか触れませんが、
それでもすべての港の「安全と機能性」を支える最前線にある仕事です。

私たちはこれからも、地道な作業をひとつひとつ確実に行い、
**「見えないけれど、確かにある安心」**を届けていきます。

次回もお楽しみに!

株式会社斉藤組では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

横浜市で港湾建設業を行っており、手当も豊富にご用意しております。

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

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防波堤工事について

皆さんこんにちは!

 

 

横浜市で港湾建設業を行っている

株式会社斉藤組、更新担当の富山です。

 

 

【第3シリーズ】防波堤づくりの裏側に迫る!

~海と陸をつなぐ“命を守る壁”の秘密~

今回のシリーズでは、私たちが担う港湾インフラ工事の中でも特に重要な**「防波堤工事」にスポットを当ててご紹介します。


港湾整備の現場では多くの工種が関わりますが、防波堤はまさに
海と陸の境界線**。自然災害から人々の暮らしを守る“防御壁”の役割を果たしています。


■ 防波堤とは何か?その役割と重要性

 

防波堤とは、港や沿岸地域に押し寄せる波の力を弱めるための構造物です。
漁船や大型貨物船が安全に港へ出入りできるように、また港周辺の施設や住宅地が高波・高潮・津波の被害を受けないように、海上に設けられます。

特に近年では、気候変動の影響による台風の大型化や高潮のリスク増加により、防波堤の役割はますます重要になっています。

「見た目はただのコンクリートの塊」かもしれませんが、地域の安全と経済活動を支える縁の下の力持ちなんです。


■ 巨大構造物を海へ運ぶ!スケールの大きな仕事

 

防波堤は、大きく分けて以下のような材料で構成されます。

  • 消波ブロック(テトラポッド):波のエネルギーを分散・吸収する役割。

  • ケーソン:鋼やコンクリートで作られた中空の大型構造物。中に砂利を詰めて沈め、基礎構造として使用。

  • 被覆石:防波堤表面に配置され、波による浸食を防ぐ。

これらの部材は、それぞれ数トン〜数十トンもの重さがあります。
それをクレーン船や作業船を使って海へ運び、水中に精密に設置する作業が防波堤工事の真骨頂です。

設置精度はなんと数ミリ〜数センチ単位で求められます。
海底の地形や波の動き、風の強さなど自然条件を読みながら行う作業は、まさに職人技。


■ 潜水士と測量技術の連携プレー

 

防波堤工事では、潜水士の存在も欠かせません

彼らは水中に潜り、設置状況を目視で確認したり、ブロックの微調整を行ったりします。
視界が悪く、手探りの作業になることもある中で、安全かつ正確に仕事をこなす潜水士たちは、**まさに“海中の技術者”**です。

一方、陸上ではGPS測量や水中ソナーを使った測量チームが、位置情報をリアルタイムで管理。
潜水士・オペレーター・測量士が密に連携しながら、構造物の配置を完璧に仕上げていきます。


■ “自然との共生”も重要な視点

 

防波堤は自然と共にある構造物です。そのため設計段階から次のような配慮が求められます。

  • 漁業や海洋生物への影響を最小限に抑える

  • 水流を妨げすぎない構造にする

  • 景観に配慮した色・形状・材質を選ぶ

防波堤ひとつとっても、「ただ強いものを作る」だけではなく、地域との調和・海との共生を見据えた設計と施工が求められます。


■ 防波堤工事は“海辺の街の未来をつくる仕事”

 

防波堤は一度つくれば数十年〜数百年にわたってその地域を守る構造物です。
つまり、私たちは今だけでなく、未来の人々の命と暮らしを守る仕事をしていると言っても過言ではありません。

これからも私たちは、安全・確実・環境調和を大切にしながら、防波堤づくりを通して“港まちの未来”を支えていきます。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

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